秋も深まり、いよいよ今日から師走の12月ですね。
年末は皆さま何かと忙しい毎日をお過ごしかと思います。
私は観光業界に従事しており、11月はGOTOトラベルキャンペーンと紅葉のシーズンが重なり
本当に目まぐるしく忙しい毎日でしたが、
12月は上旬の週末と年末以外は閑散期ということもあって、比較的穏やかな日常を送れる予定です(笑)
前置きが長くなりましたが、先日芸術の秋を楽しもうということで【京都国立近代美術館】へ行ってきました。
東山エリアにあり、真正面には京都市京セラ美術館があります。
現在2020年12月6日まで人間国宝 森口邦彦氏 【交差する自由へのまなざし 友禅/デザイン】の展示をしています。
観覧料金は大人一般1000円(団体20名以上:800円)、大学生500円(団体:400円)、高校生以下・18歳未満無料でした。
私はいつも出歩く時にはリュックサックを使うことが多いのですが、
「リュックサックは館内では前掛けにするかコインロッカーに入れてください。」と伝えられました。
ロッカー室は無料で100円硬貨が必要ですが、鍵を返却時に戻ってきます。
展示会場へと階段を上がります。メインホールは広々としていて天井が高く開放感があります。
向かいにある京セラ美術館よりも来ている人が少なく、静かな雰囲気です。
森口邦彦氏は1941年に友禅作家の森口華弘氏の次男として京都に生まれ、京都市立美術大学(言京都市立芸術大学)日本学科を卒業後
フランス政府給費留学生として渡仏し、約3年間をパリの国立高等装飾美術学校に留学しグラフィックデザインを学ばれ、帰国後は
父・華弘氏と同じ友禅の分野を学ばれ、華弘氏は植物や鳥など自然をモチーフにしており、森口邦彦氏は幾何学文様の作風です。
普段、着物とは無縁の生活を送っているので、着物のことはよく分からなく
「京友禅」は聞いたことはあっても説明できるほど知らなないため、まずは京友禅とは?というところから調べました(汗
友禅について簡単にまとめました。
日本には三大友禅が存在します。
① 京友禅 特徴:単に「友禅染」ともいわれます。京都府で生産される伝統工芸品です。江戸時代に扇絵師 宮崎友禅斎の扇絵が人気を集め、
画風を着物の模様染めに取り入れたことで友禅染が誕生。華やかな文様を手書きで染め直す技法「手描き友禅」で金銀箔や刺繍などで豊かな色彩です。
現在は「型友禅」の技法が誕生し型紙を使って生産できることから大量生産可能になったそう。
② 加賀友禅 特徴:石川県金沢市で染められ加賀五彩という彩り豊かな技法で「草花模様」をメインに描かれている。
京友禅との違いは金銀箔や刺繍などがない点。
③ 東京友禅 特徴:別名「江戸友禅」とも呼ばれ、江戸時代、贅沢禁止令が出され、人々の贅沢やおしゃれに制限がかかっていた文化が反映されていて
落ち着いた渋い色合いが特徴。
三大友禅の中で一番初めに誕生したのが京友禅で、京友禅は26もの工程があり、専門職人の手により1枚の着物が完成しますが、
加賀友禅と東京友禅はすべての工程を1人の職人により1枚の着物が完成するそうです。
1枚の着物を完成するまでの工程は大変で計り知れないものだと想像できます。
館内では所々に係員の人が立っておられましたので、写真撮影が可能かどうか聞いたところ展示会場では
入り口を入ってすぐのところのみ可能でした。確認の上、写真撮影可能場所の写真のみ掲載しています。
森口邦彦氏の手がけられた着物の数々や図面などを見てきましたが
幾何学文様の描かれている線一本にも意味のあるものだったりと、デザインの奥深さを感じられました。
老舗の百貨店三越の紙袋も手掛けられているそうです。
今回の展示会を見て京友禅のデザイン・製造工程など奥深く興味を持ちました。
この先着物を着る機会があれば、手頃なものからチャレンジしたいものです。
館内にはカフェも併設されているので、観覧の後に一息つくのも良いですね。
人間国宝 森口邦彦氏 【交差する自由へのまなざし 友禅/デザイン】の展示は2020年12月6日までです。
時には芸術作品に触れるというのは良いですね。
京都は伝統工芸品が沢山あるので、これからも機会があれば京都の伝統工芸品展など見に行こうと思います。
それでは、今回はこの辺で。
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